2012/1/1
退職給付とは、一定の期間にわたって労働を提供したこと等の事由に基づいて、退職以後に従業員に支給される給付をいいます。
退職一時金、退職年金等が退職給付の典型です。
退職給付は、将来の退職給付のうち当期の負担に属する額を当期の費用として退職給付引当金に繰り入れ、当該引当金の残高を貸借対照表の負債の部に計上する会計処理を行います。
退職給付引当金は以下のように計算することができます。
退職給付引当金=退職給付債務±未認識過去勤務債務±未認識数理計算上の差異-年金資産
それぞれの用語の定義は以下の通りです。
一定の期間にわたって労働を提供したことと等の事由に基づいて、退職以後に従業員に支給される給付のうち、認識時点までに発生していると認められるものをいい、割引計算によって測定されます。
退職給付債務の計算は、一般に複雑な計算を要するため、年金数理人(アクチュアリー)に計算を委託することが多く見られます。
退職給付水準の改訂等に起因して発生した退職給付債務の増加又は減少部分を過去勤務債務といい、このうちまだ費用処理されていないものを未認識過去勤務債務といいます。
年金資産の期待運用収益と実際の運用成果との差異、退職給付債務の数理計算に用いた見積数値と実績との差異及び見積り数値の変更等により発生した差異を数理計算上の差異といい、このうちまだ費用処理されていないものを未認識数理計算上の差異といいます。
年金資産とは、企業年金制度に基づいて、退職給付にあてるために積み立てられている資産をいいます。