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2012/1/1

繰延税金資産

税効果会計

税効果会計とは、企業会計上の資産又は負債の額と課税所得計算上の資産又は負債の額に相違がある場合において、法人税その他利益に関連する金額を課税標準とする税金(法人税等)の額を適切に期間配分することにより、法人税等を控除する前の当期純利益と法人税等を合理的に対応させることを目的とする手続きをいいます。

一時差異

前記で出てきた企業会計上の資産又は負債の額と課税所得計算上のそれとの間の差額を「一時差異」といいます。
一時差異には、次の2種類があります。

将来減算一時差異

当該一時差異が解消する時に、その期の課税所得を減額する効果をもつものを将来減算一時差異といいます。
将来の課税所得と相殺可能な税務上の繰越欠損金については、(将来減算)一時差異と同様に取り扱うこととされています。
(例)貸倒引当金を税務上の損金算入限度額を超えて計上した場合

将来加算一時差異

当該一時差異が解消する時に、その期の課税所得を増額する効果をもつものを将来加算一時差異といいます。
(例)利益処分による租税特別措置法上の準備金等を計上した場合

繰延税金資産・負債

将来減算一時差異については、繰延税金資産が計上され、将来加算一時差異については、繰延税金負債が計上されます。
ただし、繰延税金資産はその回収可能性(税額を減少させる効果の認められる金額)について、毎期見直しを行う必要があります。
この回収可能性の判断は、経営者の見積りに依存する部分が多く、見積り過程の透明性・客観性が求められます。

繰延税金資産の回収可能性

繰延税金資産の回収可能性については、監査委員会報告第66号「繰延税金資産の回収可能性の判断に関する監査上の取扱い」というルールが公表されており、当該ルールに沿って判断が行われます。
当該報告では、会社を過去の業績等に基づいて5つのカテゴリーに分類し、それぞれで回収可能性があると認められる範囲を示しています。
概略は以下の通りです。

1号会社

期末における将来減算一時差異を十分に上回る課税所得を毎期計上している会社
→  繰延税金資産の全額が回収可能性ありと判断できる。

2号会社

業績は安定しているが、期末における将来減算一時差異を十分に上回るほどの課税所得がない会社
→  一時差異のスケジューリングを行い、スケジューリングが可能なものは全額回収可能性ありと判断できる。

3号会社

業績が不安定であり、期末における将来減算一時差異を十分に上回るほどの課税所得がない会社
→  将来の合理的な期間(おおむね5年)内の課税所得の見積額を限度として、当該期間内に一時差異のスケジューリングが可能なものは回収可能性ありと判断できる。

4号会社

重要な税務上の繰越欠損金が存在する会社
→  翌期に課税所得の発生が確実に見込まれる場合で、かつその範囲内で翌期の一時差異をスケジューリングしたものは回収可能性ありと判断できる。

※ただし、4号会社には、回収可能額の判断が3号会社と同様の結果となる「4号但書会社」もあり、実務上は、「本文」と「但書」のいずれが適用されるかが議論の焦点になることがある。

5号会社

過去連続して重要な税務上の欠損金を計上している会社(おおむね3年以上連続して重要な税務上の欠損金を計上している会社で、かつ当期も重要な税務上の欠損金の計上が見込まれる会社)
→  通常、将来の課税所得の発生を合理的に見積もることができないと判断される。よって、繰延税金資産は計上できない。

郡司公認会計士事務所

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